46ナックル OH#6 ロッカーアーム測定、バルブ周り分解・測定
6日目、ロッカーアーム測定、バルブ周り分解・測定を進めていきます。
01ロッカーアームの測定
前回測定したロッカーアームシャフトの平均13.96mmをベースに+0.07mmから0.11mm程度のクリアランス。
純正のロッカーアームを使う前提とすると、ロッカーアームシャフト自体はそれほど減っていなかったのですが、オーバーサイズのロッカーアームシャフトに交換してもいいかな位のギリギリのラインとのことでした。ちょっと悩んでみます。
04バルブ周りの分解・測定
バルブ周りを分解して計測していきます。まずはバルブコンプレッサーでバルブスプリングを圧縮して留め金のコッターを外します。
コッターを外してバルブコンプレッサーを緩めるとバルブスプリングが外れます。
バルブなどは番号で表されることが多いようです。エンジンのリア側から番号を振って、
- リアのエキゾースト
- リアのインテーク
- フロントのインテーク
- フロントのエキゾースト
となります。
通常、バルブはガイドにあたる部分の上部と下部がすり減って真ん中があまり減らないそうですが、私のはあまり変化がなかったようです。
次にバルブガイドを計測します。通常、鉄のヘッドには鋳鉄のバルブガイドが使用され、アルミのヘッドには青銅系のバルブガイドが使用されるようです。理由としては鉄は膨張しにくいので同じく膨張しにくい鋳鉄が良いようで、逆にアルミは熱により膨張するので同じく膨張する青銅系と相性が良いとのことです。
ところが私のは鉄ヘッドなのに青銅系のバルブガイドが入っていました。これだとバルブガイドが膨張するとヘッド側に逃げ場がなくバルブガイドの穴が小さくなってしまいます。こういった場合はクリアランスを多めにとっておくことが多いようで、私のもクリアランスが多めで0.2mmもありました。
このクリアランスのため、バルブ側はあまり減ってなかったのかもしれませんね。
鋳鉄の場合は、インテークが0.04mm程度、エキゾーストが0.06mm程度にするようです。今回は鋳鉄で作り直します。
次にバルブガイドを外していきます。バルブガイドはシリンダーを暖めて燃焼室側から叩いて外すのですが、外すとき蓄積されたカーボンがあるとバルブガイドが入る穴が傷ついてしまうことがあるので徹底的に清掃します。清掃は剥離剤で柔らかくして重曹ブラストをあててカーボンを除去します。
カーボン除去前のシリンダーヘッド
重曹ブラストの機材。サンドブラストだとビーズが刺さって残るため時間が掛かっても重曹ブラストの方が良いようです。
カーボン除去後のシリンダーヘッド
無事、バルブガイドが外れました。バルブガイドを圧入してバルブスプリングカバー(ロッカーカバー)が止まっているので、こちらも一緒に外れます。
本日はここまで。次回はバルブガイド シリンダー側の計測です。
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